2017.02.03 断熱工事
つらら&すがもれ
こんにちは。
長野営業所の佐藤です。
明日は立春。
暦の上ではもう春ですが、春の暖かさを感じるにはまだ先ですね。
寒いのは我慢できるので良いのですが、とりあえず雪は勘弁していただきたいものです。
肉体的にも精神的にも堪えますからね。
さて、今回はそんな雪に関係した住宅のお話しをさせていただきます。
タイトルにもなっていますが、つらら&すがもれです。
つららはご存知だと思いますが、すがもれってなんぞやって思われたかもしれませんが解説は後程。
少々長文なのでご容赦ください。
まずはつらら。
漢字書くとで氷柱。
観てる分にはキレイですが、あんなの落ちてきて当たりでもしたら痛いじゃ済まされないです。
ところでつららがなぜできるか知ってます?
「屋根に乗っている雪がとけて垂れてくる途中で凍りつくから」
これは正解のようで正解ではありません。
そもそもなぜ雪がとけるのか。
実はつららと住宅の断熱性能は密接な関係があるんです。
家の南側の屋根など日当たりの良いところだと、日中の日差しで雪がとけ夜冷やされてつららになります。
でもこれだけだと小さいつららしかできないんです。
雪が降った時に確認していただければわかることなんですが、日差しが全く当たっていない北側の屋根からつららがでているお宅がちらほらあります。
しかもご立派なつららが。
さらによく見ていただくと、同じ北側でもつららがあるところと無いところがある場合も。
なぜそうなるのか。
正解は『断熱性能が低いから』
暖められた空気というのは上にいく性質があるので、断熱性能が低い家は暖められた空気が小屋裏へ抜けてしまい、小屋裏へ抜けた暖かい空気は屋根(野地板)を暖めて雪解けを促進します。
例えば、リビングなど普段生活している部屋は暖房で暖かくなっているが、洗面所などは無暖房で寒いくらいという家があるとします。
というか少し前の家ですと大半がこんな感じでしょうか?
この家が断熱性能が低い場合、リビング側に大きなつららができて、洗面所側にはできないという現象が起きます。
この現象、新築の場合でも施工が不十分だと起きますよ。
さてそんなつららですが、気無しでいると家にとんでもないダメージを与えることになるかもしれませんよ。
それがすがもれ。
上記の図でなんとなくわかる方もいると思いますが、雪が解けて水になり冷やされると氷(つらら)になります。
軒先は部屋からの暖められた空気がいかず、ずっと外気にさらされているためずっと氷のままですが、そうではない部分は暖かい空気のおかげでどんどん雪解けします。
氷が雪解けした水をせき止め、ダムみたいな状態になってしまいます。
基本的に屋根は雨など流れ落ちる水には強いですが、溜まっている水にはたいして強くありません。
そのため少しの隙間から水が浸入して小屋裏が濡れてしまったり、酷い場合天井に雨染みみたいなのができてしまうなんてことも。
ペットボトルに水を入れて凍らせると、ペットボトルがパンパンになるのをイメージしていただければわかるように、氷は膨張します。
隙間に入り込んだ水が凍ると、膨張して隙間を大きくし、そこからさらに水が・・・なんて悪循環になってしまうことも。
住宅の寿命をどんどん縮めることになってしまいます。
そうならないためにも住宅の断熱というのは重要になってくるわけです。
断熱は5%欠損(隙間等)するだけで断熱性能はかなり低くなってしまいます。
無くなると言っても過言ではないかもしれません。
グラスウールなどマットタイプの断熱材は隙間が生じやすくなります。
つららができているから自分で調べてみると思われた方がいるかもしれないので注意させていただきますが、図面で仕様を確認するだけではダメです。
また、小屋裏の点検口から頭を入れて覗くだけというのもダメです。
上記の場合、全く断熱材が入っていなければ断熱材を入れれば解決するかもしれませんが、断熱材が入っているのにつららができる場合は、小屋裏に入り、全体を確認しないと解決には繋がりません。
もちろん施工する方がしっかり施工すれば問題ないですが、しっかり施工されていればそもそもつららはできないでしょうからね。
ところで小屋裏は暗いですし、天井をぶち抜く危険性もあるので、あまり小屋裏に入るのはおすすめできません。
それでも入りたい場合は自己責任でくれぐれもご注意を。
欠損が生じにくい断熱施工というのは、そう、ブローイング施工。
小屋裏でのブローイング施工の場合は、雪を積もらせる感じで施工します。
そのため欠損が全く生じません。
弊社のブローイングは環境・人体に優しいセルローズファイバーでのブローイング施工になります。
工期は半日~1日程度。
点検・お見積りはもちろん無料。
つららがある家にお住まいの方、ランバーテックにご相談ください。